「散歩道・・・香と風と・・・」


家を出て、久々に通るあぜ道
男「昔は毎日だったよなぁ」
この道を通っていつも学校へ歩いていた
周りは田んぼと山と、そして青い空
こんな住宅地の隣にこんな世界が存在してる
昔はあたりまえだった風景も
今ではアスファルトと家とで埋まっていた
男「んん〜〜良い気分だ」
歩きながら両手を上げると背伸びをした
とその時
犬「ワンワンッ!!」
急に現れた犬が白い歯を出してほえている
思わずびっくりしてしまった
女「すみません」
今度は後ろから女性の声がする
その女性は犬を押さえるとすぐ首輪に鎖を繋げた
女「本当うにすみません、散歩していて」
男「いえいえ、いいですよ、気にしてませんから」
女「なかなかここで人とも合わなかったから」
なるほど、確かにここではあまり人とは会わないあぜ道
その人は頭を深く下げて行った
 
それから一週間だ経ち、夕方暇だったのでまた散歩へでかけた
男「んん〜〜やっぱいいな」
あぜ道に立つと背伸びをする
少し立ち止まり田んぼを見回した
男「ん?」
遠くからこちらへ歩いてくる女性と犬が居た
どうやら先週に会った人らしい
近くまで行くと会釈してくれた
男「散歩ですか?」
女「ええ、毎週の日課なんです」
男「そうですか、私は暇で」
そう言うと笑いながら通り過ぎた
すると気持いい風が彼女のらしいいい香を運んでくれた
振り返ると一言言った
男「また来週会うかもしれませんね」
彼女の笑顔で答えてくれた
女「そうですね」
どうやら毎週の日課になりそうだ